10.252023
リクナビNEXTの概要・掲載料金と採用企業からみた強み・注意点

「採用活動にリクナビNEXTを活用したいけど詳細がわからない」「自社に合っているか教えてほしい」などと考えていませんか。同サービスは、社会人をターゲットとする転職サイトです。中小企業でも採用活動を円滑に進めやすいなどの特徴を備えています。ここでは、リクナビNEXTの概要と料金体系を解説するとともに採用企業から見た強み、注意点などを解説しています。掲載媒体を探している方は参考にしてください。
リクナビNEXTとは?
リクナビNEXTは、株式会社リクルートが運営する社会人のための転職サイトです。転職サイトは、採用企業から掲載依頼を受けた求人情報をサイト上で公開するサービスといえるでしょう。基本的に、キャリアアドバイザーなどのサポートは行っていません。求職者は、転職サイトに掲載されているコンテンツなどを活用して自分で転職活動を行うことになります。掲載期間内の求人であれば、誰でも自由に応募できる点もポイントです。
リクナビNEXTも以上の特徴を備えています。キャリアアドバイザーの支援は提供していません(リクルートエージェントの転職支援を受けられることはあります)。一方で、求職者が活用できるさまざまな支援は提供しています。具体的には、日本最大級の求人情報を掲載するとともにAI技術を活用して理想の仕事に出会える仕組みを構築しています。膨大な量のデータベース(2023年10月11日時点で掲載されている求人数は101,510件(毎週水・金曜更新)[1])からAIが求人を提案してくれるため、見逃していた採用企業を見つけられるケースは少なくありません。もちろん、求職者が「職種」「勤務地」「働き方」などを指定して求人を検索することも可能です。転職のノウハウや体験談などを掲載している点も見逃せません。
リクナビNEXTは、採用企業を支援する機能も備えています。代表的なものとしてあげられるのが、応募確度が高い求職者を自動で抽出する機能です。この機能を活用してオファーを出せば、応募者を効率よく集められる可能性があります。スカウトも採用活動に役立つ機能です。リクナビNEXTでは、履歴書や経歴書をチェックしたうえで、採用企業の求人原稿を見た求職者にスカウトを送れます。求める人物像と合致する求職者にアプローチできる点、スカウトを送って求職者のモチベーションを高められる点は魅力です。
ここで確認しておきたいのがリクナビNEXTの利用者像です。主な利用者は、自分のペースで転職活動を行いたい社会人と考えられています。キャリアアドバイザーの支援がないため、焦ることなく自分に合っている企業を探したり採用企業からのスカウトを待ったりできるからです。働きながら転職活動をしている求職者や良い条件の企業があれば転職したいと考えている求職者と出会いやすいといえるかもしれません。求職者と採用企業にとって、使いやすい転職サイトといえるでしょう。
リクナビNEXTとリクルートエージェントの違い
リクナビNEXTとよく似たサービスとして、リクルートエージェントがあげられます。リクルートエージェントは、株式会社リクルートが運営する転職エージェントです。両サービスの主な違いは、サービスの種類といえるでしょう。リクナビNEXTは転職サイト、リクナビエージェントは転職エージェントという位置づけになります。
転職エージェントは、キャリアアドバイザーなどが企業の採用活動、求職者の転職活動をサポートするサービスです。キャリアアドバイザーは、主に以下の働きを担います(※法人対応(呼称はリクルーティングアドバイザー)と求職者対応は別の担当者になることが一般的です)。
【キャリアアドバイザーの働き】
- 採用企業から求める人物像や給与などをヒアリングして求人情報として管理
- 求職者から経歴や希望する条件などをヒアリングして該当する企業を紹介
求人情報は、基本的にキャリアアドバイザーから紹介してもらうことになります(非公開が原則)。キャリアアドバイザーは、採用企業と求職者の仲介役といえるでしょう。採用活動・転職活動に関連するさまざまなサポートを行ってくれる点も特徴です。具体的には、履歴書の添削や面談の練習、面談の日程調整、条件交渉などを行ってくれます。
リクルートエージェントもこれらの特徴を備える転職エージェントです。業界・職種・地域で担当を分けられたキャリアアドバイザーが、実務経験を生かして採用企業・求職者を支援しています。求職者は、求人情報の紹介だけでなく、キャリアアドバイザーとの面談を通してキャリアの棚卸、転職条件の整理、方向性の決定などを行えます。さらに、履歴書の添削や面接の練習、面談日程の調整、待遇の交渉、入社に必要な手続きのサポートなども受けられます。専門家から総合的なサポートを受けられる点が魅力です。
採用企業は、人材要件の整理と求人票の作成、厳選した候補者の紹介、面接日程の調整、選考プロセスに関するアドバイス、入社までのフォローなどを受けられます。オプションサービスで、リクルートエージェントとリクナビNEXTのデータベースを閲覧して求職者にスカウトを送ることも可能です(一部制限あり)。国内の拠点は、札幌・仙台・東京・横浜・金沢・名古屋・大阪・広島・高松・福岡など20カ所となっています。日本全国で採用活動を支援していることがわかります。料金体系は完全成功報酬型です。入社を確認するまで費用は発生しません。
リクナビエージェントの主な利用者は転職の意欲が高い社会人です。キャリアアドバイザーからさまざまな支援を受けられるため、できるだけ早く転職したい求職者や希望条件に合致する企業へ転職したい求職者などから利用されています。意欲が高い人材と出会いやすいサービスといえるかもしれません。採用企業は、初期費用を抑えたい場合や専門家のノウハウを活用したい場合などに多く利用しています。
リクナビNEXTとリクルートダイレクトスカウトの違い
リクナビNEXTと混同しやすいサービスとしてリクルートダイレクトスカウトもあげられます。同サービスは、株式会社リクルートが運営しているスカウトサービスです。リクナビNEXTとリクルートダイレクトスカウトもサービスの種類が異なります。
スカウトサービスは、サービスに登録している求職者のプロフィールを見た企業やヘッドハンターから選考への招待を受けられるサービスです。ヘッドハンターなどが求人を提案するため、求職者が求人情報を探す必要は基本的にありません。求人情報は原則として非公開と言い換えることもできるでしょう。スカウトサービスの主な対象は、一定の経験・スキルなどを有する社会人です。ハイクラスをターゲットにした転職サービスといえるかもしれません。
リクルートダイレクトスカウトも、以上の特徴を備えるスカウトサービスです。約600社・4,300名のヘッドハンターが同サービスに登録しています(2022年5月時点)。[1]ヘッドハンターは、求職者の経験やスキルなどに合っている求人を提案してくれます。求職者はスカウトを待つだけで構いません。ハイクラスな求人情報が多い点もポイントです。公式サイトには、年収800~2,000万円の求人多数と掲載されています。2022年4月時点におけるハイキャリア会員の転職決定年収は平均938万円以上です。[2]
リクルートダイレクトスカウトは、採用企業にとっても魅力がある媒体です。一定の経験・スキルを有する社会人が主なターゲットになるため、即戦力の人材と出会いやすいといえるでしょう。月の新規登録者数が1.8万人増(2022年10月~12月の実績)となっている点も見逃せません。利用方法は、リクルートのサポートを受けながら求める人物像の設定、求人票の作成を済ませて、条件に当てはまる人材へスカウトを送信するだけです。スカウトの代行を依頼することもできます。スカウト通数に制限はありません。返信があった候補者に対してメッセージを送るなどして採用活動を進めていきます。料金体系は、入社が決定すると手数料が発生する成功報酬型です。初回導入の場合は、初期費用・データベース使用料もかかりません。
リクルートダイレクトスカウトの主な利用者は、自分の価値を確かめたい社会人と考えられます。よい条件の企業があれば転職したいなどと考えている社会人が主なターゲットになるでしょう。経験豊富な人材や優れたスキルを有する人材に出会いやすいサービスです。求める人物像が明確で主体的に採用活動を展開したい企業などに適しています。
リクナビNEXTの強み
リクナビNEXTは、多くの採用企業から選ばれている転職サイトです。主な理由は、採用企業の幅広いニーズに応えられるからといえるでしょう。ここでは、5つの切り口で同サービスの強みを解説いたします。
ユーザー数が多い
代表的な強みとして会員数(ユーザー数)の多さがあげられます。ここでいう会員は、転職活動に興味をもっている人といえるでしょう。リクルートによると、転職者の約8割がリクナビNEXTに登録しているそうです。同サービスを利用すれば、転職活動に興味をもっている人材と出会いやすいと考えられます。
ここで気になるのが具体的な会員数です。同サービスにはどれくらいの求職者が登録しているのでしょうか。リクルートが発表している資料によると、2022年2月末時点における会員数は約1,148万人です。[3]2020年6月時点の会員数が1,000万人だったため、1年8カ月で会員数を1割以上増やしていることになります。[4]リクルートは、2020年の時点で「日本最大級の会員数」をアピールしています。同サービスの会員数は本当に多いのでしょうか。
参考に、競合サービスであるマイナビ転職とdodaの会員数を紹介します。マイナビ転職公式サイトによると2023年2月時点におけるマイナビ転職の会員数は756万人、doda公式サイトによると2022年12月末時点におけるdodaの会員数は約750万人です。[5][6]サービス設計が異なるため比較は難しいですが、会員数はリクナビNEXTが上回っています。日本最大級の会員数と考えて問題ないでしょう。
以上の通り、リクナビNEXTは会員数が非常に多い転職サイトです。したがって、多くの求職者にアプローチできると考えられます。サービスを選択するときに考慮したいポイントです。
求職者の年齢層が幅広い
転職サイトを利用するときは、会員数だけではなく会員の年齢分布もチェックしておく必要があります。会員数は多くても特定の年齢に偏っていると、求めている人材と出会えない確率が高くなるからです。例えば、幹部候補の若手人材を採用したいのに50代以上の人材しかいない、十分な経験を有する即戦力を採用したいのに経験が乏しい20代の人材しかいないなどが考えられます。リクナビNEXTの年齢分布はどのようになっているのでしょうか。
リクルートが発表している資料によると年齢分布は次の通りです(リクナビNEXTの人材データベースを利用できるリクナビNEXTエージェントNetworkより。2017年5月時点・オープンオファー利用者のデータ)。[7]
年齢 | 割合 |
24歳以下 | 7% |
25~29歳 | 16% |
30~34歳 | 22% |
35~39歳 | 20% |
40~44歳 | 15% |
45歳以上 | 20% |
同資料では、営業、事務、企画、管理職、サービス、販売、外食、エンジニア、ITエンジニア、建築・土木技術者、医療・福祉・介護など、幅広い職種の人材が登録していることも示されています。第二新卒はもちろん即戦力まで、ニーズにあわせてアプローチできるでしょう。
同社は、新規会員登録者における35歳以下の割合も公開しています。2020年1月~12月の実績では、年齢を確認できる会員のうち35歳以下の割合は38%です。採用が難しくなりつつある若手人材にアプローチしやすいと考えられます。
幅広い企業規模の求人掲載に活用できる
いうまでもなく、リクルートはHR領域の大手事業者です。掲載企業も大手事業者が中心、あるいは大手事業者でないと結果を出せないと思われがちです。しかし実際は、多くの中小企業が利用しています。リクナビNEXTによると、利用企業のうち従業員50名以下の企業が占める割合は約4割です。従業員数による中小企業の定義は業種分類で異なりますが、中小企業から支持されている転職サイトと考えてよいでしょう。
ちなみに、リクナビNEXTで調べたところ、2023年10月18日時点における「従業員数:~10名の求人」の件数は3,239件、「従業員数:11~100名の求人」の件数は29,442件です。[9][10]10月18日時点における求人総数は100,947件であるため、従業員数100名以下の求人が占める割合は約3割といえます。時期により割合は変動しますが、実際の求人件数からも多くの中小企業が利用していることがうかがえます。
多くの中小企業が利用している理由は、企業規模に関わらず求める人材と出会いやすい仕組みが導入されているからです。具体的には、条件がマッチする求職者の画面に求人情報を表示するなどの仕組みを導入しています。
企業から求職者に直接アプローチできる
さまざまな方法で、採用企業から求職者へアプローチできる点も魅力です。リクナビNEXTは、求職者が登録したレジュメを参考に気になる人材へメールを送れる機能を用意しています。求職者へ送れるメールには複数の種類があります。代表的なメールとしてあげられるのが、求職者に応募を喚起する「スピードアプローチ」と「こだわりアプローチ」です。それぞれの概要を説明すると次のようになります。
【スピードアプローチ】
あらかじめ設定した条件に該当する求職者うち、自社の求人原稿に「気になる」をした求職者、または自社の求人原稿を閲覧した求職者に応募を促すメールを自動で送信するサービス
【こだわりアプローチ】
自社の求人原稿を閲覧した求職者、または自社の求人原稿や企業情報に「気になる」をした求職者の中からターゲットを厳選してオリジナルのメッセージを送信できるサービス
これらのほかにも、求人原稿にアクセスしてもらうことを目的とする「らくらくオファー」「求人告知メール」「ターゲットDM」を用意しています。例えば、「らくらくオファー」は、AIを使って応募確度の高い求職者へタイミングを見計らいつつ定型文のメールを自動で送信するアプローチ方法です。
リクルートによると、自社の原稿を閲覧した求職者へ面接スカウトを送信すると応募数は平均1.2倍になるそうです。[11]積極的に活用したい機能といえるでしょう。
求職者からの口コミ評価が高い
転職サイトなどを選ぶ際に、忘れずチェックしておきたいのがサービスの口コミです。求職者の多くは口コミを確認して登録するサービスや利用するサービスを選んでいるため、口コミが悪いと想定通りに採用活動を展開できない恐れがあります。
リクナビNEXTの口コミを確認するうえで参考にしたいのがオリコンの転職サイトランキングです。同調査の特徴は、実際にサービスを利用した4,597名のアンケートをもとに13サービスを比較していることとソースデータが学術研究機関に公開されていることです。同ランキングでリクナビNEXTは、1位と僅差の4位にランクされています。「サイトの使いやすさ」「検索のしやすさ」「求人情報」「応募のしやすさ」で高得点を獲得しています。再利用意向が3番目(78.2%)に高い点も見逃せません。[12]
1位は獲得していませんが、多くの求職者から安心して利用できるサービスと評価されていることがわかります。参考に良い口コミと悪い口コミを抜粋して紹介します。
【良い口コミ】
掲載されている量がとにかく多い。会員限定の診断テストもあってよかった。転職のコツなどのコンテンツがメールで届き、仕事探し以外でのフォローもあった。
【悪い口コミ】
企業の説明で企業の給与の締め日や給与の支払い日が示されると助かります。(生活費の引き落とし等々変更が楽になります。
リクナビNEXTの注意点
リクナビNEXTには、利用にあたり注意したいポイントもあります。特に注意したいポイントは次の2点です。
キャリアアドバイザーによるサポートはない
キャリアアドバイザーは、求職者と採用企業の間に立ってさまざまな調整を行う存在です。具体的には、両者から希望をヒアリングしてマッチする採用企業を求職者に紹介する役割などを担っています(※法人対応(呼称はリクルーティングアドバイザー)と求職者対応は別の担当者になることが一般的です)。リクナビNEXTは、採用企業から掲載依頼を受けた求人情報をサイト上で公開する転職サイトです。したがって、採用企業・求職者とも、キャリアアドバイザーのサポートは基本的に受けられません。
ただし、採用企業に対するサポートを全く行っていないわけではありません。リクナビNEXTは、PCの操作から採用ノウハウまで、充実したサポートを提供しています。利用前の電話相談を行えるうえ、採用計画の提案、求人原稿作成などのサポートも受けられます(主に代理店などが対応)。応募者とのやり取りは基本的に自社で行うことになりますが、サポートが全くないわけではありません。マニュアルなども用意されているため、サービスの特徴を理解しておけば戸惑うことはないでしょう。
ちなみに、求職者も「転職支援サービス」に申し込むことでリクルートエージェントのキャリアエージェントからサポートを受けられるようになります。
スカウトメールが多すぎて求職者が煩わしく感じる恐れがある
スカウトメールは、採用企業と求職者の双方にとってメリットがある仕組みです。ただし、全ての求職者が満足しているわけではありません。中には、数が多すぎて煩わしいと感じている方もいます。一部のスカウトメールは、採用企業が設定した条件に合致する会員へ自動で送信される仕組みです。したがって、興味のない企業からメールが届くこともあります。この数が多いと転職活動の邪魔になるため煩わしいと感じてしまうでしょう。仕組みを理解していないと、採用企業に悪い印象を抱くことも考えられます。オファーをだしたいときは、以上の点に配慮しなければなりません。
上記の問題点はリクナビNEXTも把握しています。リニューアルにより、現在はオファーと通常のメッセージが別々の場所に届くようになっています。以前に比べると、求職者の使い勝手は良くなっています。とはいえ、現在でもスカウトメールが多すぎて煩わしいと感じている会員はいるため一定の配慮は必要です。
リクナビNEXTが対応している業種
転職サイトにより対応している業種は異なります。採用企業は、対応業種を確認してから利用するサービスを決定しなければなりません。業種は当該企業が携わっている事業の種類です。メーカー、商社、流通・小売りなどが該当します。ちなみに、業界は同じ業種の企業で構成されるグループ(業種を細分類したもの)、職種は企業内における仕事の役割を表します。2023年10月時点でリクナビNEXTが対応している業種は以下の通りです。
【対応業種】
- メーカー系(素材・医薬品他)
- メーカー系(電気・電子・機械系)
- 不動産・建設系
- 流通・小売系
- サービス系
- 商社系(総合商社・素材・医薬品他
- 商社系(電気・電子・機械系)
- マスコミ系
- 金融・保険系
- IT・通信系
- 専門コンサル系
- その他
以上の分類は大枠を示すものです。各業種はさらに細かく分類されています。参考に、日本標準産業分類(平成25年改定)を紹介します。[13]統計調査の結果を示す際などに用いられています。
【日本標準産業分類】
- A:農業、林業
- B:漁業
- C:鉱業・採石業・砂利採取業
- D:建設業
- E:製造業
- F:電気・ガス・熱供給・水道業
- G:情報通信業
- H:運輸業・郵便業
- I:卸売業・小売業
- J:金融業・保険業
- K:不動産業・物品賃貸業
- L:学術研究・専門・技術サービス業
- M:宿泊業・飲食サービス業
- N:生活関連サービス業・娯楽業
- O:教育・学習支援業
- P:医療・福祉
- Q:複合サービス事業
- R:サービス業(他に分類されないもの)
- S:公務(他に分類されるものを除く)
- T:分類不能の産業
リクナビNEXTは、幅広い業種に対応しているといえるでしょう。
リクナビNEXTを利用している求職者の特徴
転職サイトなどを利用するときは、登録会員の特徴を確認しておかなければなりません。特徴により適しているアプローチ方法は異なるためです。リクナビNEXTには、どのような求職者が多いのでしょうか。
様々な求人を比較検討したい
多くの会員に共通する特徴として、さまざまな求人を比較したいと考えていることがあげられます。複数の候補を集めて、条件などを比較してから応募する求職者が多いといえるでしょう。リクナビNEXTが日本最大級の求人情報を保有しているためです。AIが求人を提案してくれる点や採用企業からオファーを受けられる点も見逃せません。情報収集に適している転職サイトです。
日本最大級の会員数を誇る魅力的なサービスですが、採用企業は他社と比較されることを想定しておかなければなりません。待遇の改善はもちろん求人原稿の内容も慎重に検討する必要があります。単に掲載するだけでは、応募を集められない恐れがあります。代理店などのノウハウを活用しつつ、採用活動を展開することが重要です。
自分のペースで転職活動を進めたい
自分のペースで転職活動を進めるため、リクナビNEXTを選んでいる方も少なくありません。選択の主な理由は、キャリアエージェントのサポートを受けられないことです。転職活動を効率よく進められる便利なサービスですが、興味をもてない転職先を紹介されたり応募を勧められたりすることがあるため利用を躊躇する方もいます。自分と向き合う時間や応募先企業を分析する時間を取りにくくなるためです。
採用企業は、キャリアアドバイザーのサポートを受けられないサービスをあえて選んでいる求職者がいることを理解しておかなければなりません。オファーを出すことは大切ですが、方法を誤ると敬遠される恐れがあります。相手の立場に立ってコミュニケーションを図っていくことが大切です。
1人で転職活動を行いたい
転職活動を1人で行うため登録している方もいます。理由はさまざまですが、自分で転職を成功させたい、第三者がかかわると自分らしい選択をしにくくなるなどが考えられます。リクナビNEXTを選択した理由は、1人でも転職活動を行えるサポートを提供しているからといえるでしょう。具体的には「自己分析のポイント」や「履歴書の書き方」「面接対策」「円満退社の方法」など、充実した転職ガイドを掲載しています。AIなどを活用して、求職者が適した求人に出会えるように努めている点もポイントです。
1人で転職活動を行いたい求職者は、前向きに行動する傾向があります。一方で、アドバイスを受けにくいため視野は狭くなりがちです。適切なタイミングでアプローチできると、双方にとって良い出会いになることがあります。
リクナビNEXTの掲載に向いている企業の特徴
転職サイトの特徴はサービスにより異なります。したがって、向き不向きがあります。リクナビNEXTはどのような企業に向いているのでしょうか。
速やかに従業員を確保したい企業
リクルートによると、リクナビNEXTは転職者の約8割が登録する転職サイトです。[14]求人情報を収集するため、まずは登録しておく方が多いと考えられます。したがって、求職者へ確実にアプローチできます。転職活動を始めたばかりなど、意欲が高い層に出会いやすい点もポイントです。
リクルートが発表しているデータによると、リクナビNEXTでお問合せの開始から入社までにかかる期間の目安は2~3カ月です。具体的なスケジュールは以下のようになっています。[15]
【採用スケジュール】
- お問合せから求人広告掲載の所要期間:1~2週間
- 広告掲載期間:2週間
- 選考期間:2週間
- 内定から入社まで:1カ月
広告掲載から内定までの期間は1カ月が目安です。選考方法によっては、さらに早く内定を出せることもあります。スカウト機能を活用する場合も同様です。従業員をできるだけ早く確保したい企業に向いています。
大量に従業員を採用したい企業
一度に大量の従業員を確保したい企業にも適していると考えられます。日本最大級の会員数を誇るうえ、転職サイト求人応募率も1位であるため母集団を形成しやすいからです。[16]さまざまな職種の方が登録している点も見逃せません。営業職、事務職・管理職など、幅広い職種の方が転職活動を行っています。複数人の採用を検討しているときに強みを発揮しやすい転職サイトといえるでしょう。ただし、実際の応募数は、さまざまな条件で変動します。業界・職種・給与はもちろん、勤務地・景気・タイミングなどでも変動することがあります。大量に従業員を確保したい場合は、過去の実績などをもとに採用計画を立てることが大切です。代理店などの採用ノウハウを活用するとよいかもしれません。
従業員数が50人程度の企業
従業員数が50人程度など、中小規模の企業にも向いているといえるでしょう。大手企業の陰に隠れることなく、求職者にアピールできると考えられるからです。前述の通り、リクナビNEXTは、企業規模に関わらず設定した条件にマッチする求職者の画面に該当する求人情報を表示する仕組みを採用しています。したがって、従業員数が少なくても、設定する条件によっては大手企業の陰に隠れず自社をアピールできます。ただし「画面表示=応募」となるわけではありません。画面表示はアプローチするチャンスを与えられた状態です。応募に結び付けるため、求人原稿を工夫してアピールする、閲覧した求職者にオファーを出すなどの取り組みが必要になります。
採用単価を抑えたい企業
採用単価を抑えたい企業にも向いている可能性があります。掲載人数と掲載料金が連動していないためです(具体的な料金は勤務地エリアや原稿サイズで異なります)。1人採用した場合も5人採用した場合も掲載料金は変わりません。採用人数が増えれば採用単価を抑えられます。詳しくは後述しますが、採用計画などにあわせて選べるさまざまなプランを用意している点もポイントです。自社に合っているプランを選べるため、無駄な費用が発生しにくくなります。ちなみに、人材紹介サービスにおける手数料の相場は「採用した人材の年収×25~35%」程度です。この金額が人数分かかります。サービス内容が異なるため比較は難しいですが、金額だけで比較すると採用費用を抑えやすいことがわかるはずです。
リクナビNEXTの掲載料金の目安
リクナビNEXTの掲載料金は以下のポイントで変動します。
【掲載料金に影響を与えるポイント】
- 勤務地
- 原稿サイズ(原稿情報量)・表示順位
- 掲載期間
- オプション
勤務地は、全国の複数勤務地を募集エリアとする「通常」、関西、東海、北関東(群馬県・茨城県・栃木県)のいずれかひとつを募集エリアとするプランA、北海道、東北、北陸・甲信越、中国・四国、九州・沖縄のいずれかひとつを募集エリアとするプランBにわかれます。
原稿サイズは「N5(ロング)・N4(ロング)・N3(ロング)・N2(ロング)・N1(ロング)」の5つです。プランにより原稿情報量と表示順位が異なります。主な違いをまとめると次のようになります。
プラン名 | N5(ロング) | N4(ロング) | N3(ロング) | N2(ロング) | N1(ロング) |
キャッチコピー | 95文字 | 20文字 | 20文字 | 20文字 | - |
メッセージ | 2,100文字 | 900文字 | 600文字 | 300文字 | - |
募集要項 | 1,600文字 | 1,600文字 | 1,200文字 | 800文字 | 600文字 |
表示順位 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 |
以上のほかにも、フリーデザインエリアの有無や使用できる画像の点数などに違いがあります。N5(ロング)・N4(ロング)・N3(ロング)・N2(ロング)・N1(ロング)の順で情報量は少なくなると考えておけばよいでしょう。
掲載期間は4週間と2週間の2種類から選択できます。4週間掲載のプランは「N5ロング」「N4ロング」などのように、掲載サイズ(N〇)の後ろにロングがつきます。各プランとも4週間掲載のほうが割高ですが、料金が2倍になるわけではありません。1日あたりの料金に換算すると4週間掲載のほうが割安です。この点を踏まえておくと、求人広告費を抑えやすいかもしれません。
オプションは、有料で追加できる便利な機能です。代表的なオプションとして原稿とアプローチ機能があげられます。原稿のオプションは求人画面を自由なレイアウトで作成できる「フリー画面」、アプローチ機能のオプションは設定した条件に合致する求職者にテンプレートから選択したメッセージ(求人原稿をもとに自動作成)を送信する「求人告知メール」、設定した条件に合致する求職者にメッセージを作成して送信できる「ターゲットDM」が用意されています。
掲載料金の概要は以上の通りです。ここからは、リクナビNEXTの具体的な掲載料金をプラン別に紹介します。[16] リクルートへ依頼する場合も代理店へ依頼する場合も料金は基本的に同じです。
関連記事:リクナビNEXT(ネクスト)の掲載料金と掲載までの基本的な流れ
通常企画
全国の複数勤務地を募集エリアとするプランです。4週間掲載と2週間掲載の料金は以下のようになります。
4週間掲載
原稿サイズ | 通常 | 年間回数券3回 | 年間回数券6回 | 年間回数券9回 |
N5ロング | 180万円 | 432万円 | 792万円 | 1,107万円 |
N4ロング | 100万円 | 240万円 | 450万円 | 630万円 |
N3ロング | 55万円 | 132万円 | 240万円 | 342万円 |
N2ロング | 35万円 | 81万円 | 150万円 | 207万円 |
N1ロング | 20万円 | 51万円 | 96万円 | 135万円 |
2週間掲載
原稿サイズ | 通常 | 年間回数券3回 | 年間回数券6回 | 年間回数券9回 |
N5 | 144万円 | 345万円 | 636万円 | 882万円 |
N4 | 80万円 | 192万円 | 360万円 | 504万円 |
N3 | 44万円 | 105万円 | 192万円 | 270万円 |
N2 | 28万円 | 60万円 | 108万円 | 144万円 |
N1 | 18万円 | 48万円 | 90万円 | 126万円 |
勤務地エリア限定プランA
関西、東海、北関東(群馬県・茨城県・栃木県)のいずれかひとつを募集エリアとするプランです。4週間掲載と2週間掲載の料金は以下のようになります。
4週間掲載
原稿サイズ | 通常 | 年間回数券3回 | 年間回数券6回 | 年間回数券9回 |
N5ロング | 153万円 | 390万円 | 744万円 | 1,053万円 |
N4ロング | 85万円 | 219万円 | 408万円 | 567万円 |
N3ロング | 47万円 | 120万円 | 222万円 | 306万円 |
N2ロング | 30万円 | 75万円 | 132万円 | 180万円 |
N1ロング | 17万円 | 45万円 | 84万円 | 117万円 |
2週間掲載
原稿サイズ | 通常 | 年間回数券3回 | 年間回数券6回 | 年間回数券9回 |
N5 | 115万円 | 294万円 | 558万円 | 792万円 |
N4 | 64万円 | 165万円 | 306万円 | 423万円 |
N3 | 35万円 | 90万円 | 162万円 | 225万円 |
N2 | 22万円 | 51万円 | 90万円 | 126万円 |
N1 | 13万円 | 36万円 | 66万円 | 90万円 |
勤務地エリア限定プランB
北海道、東北、北陸・甲信越、中国・四国、九州・沖縄のいずれかひとつを募集エリアとするプランです。4週間掲載と2週間掲載の料金は以下のようになります。
4週間掲載
原稿サイズ | 通常 | 年間回数券3回 | 年間回数券6回 | 年間回数券9回 |
N5ロング | 135万円 | 345万円 | 654万円 | 927万円 |
N4ロング | 75万円 | 195万円 | 366万円 | 513万円 |
N3ロング | 41万円 | 102万円 | 186万円 | 252万円 |
N2ロング | 26万円 | 63万円 | 108万円 | 144万円 |
N1ロング | 15万円 | 39万円 | 72万円 | 99万円 |
2週間掲載
原稿サイズ | 通常 | 年間回数券3回 | 年間回数券6回 | 年間回数券9回 |
N5 | 110万円 | 282万円 | 534万円 | 756万円 |
N4 | 60万円 | 156万円 | 294万円 | 414万円 |
N3 | 33万円 | 81万円 | 144万円 | 198万円 |
N2 | 20万円 | 48万円 | 84万円 | 108万円 |
N1 | 12万円 | 33万円 | 60万円 | 81万円 |
リクナビNEXTの掲載までの流れ
リクナビNEXTに掲載する基本的な流れは以下の通りです。
【掲載の流れ】
- 求人広告掲載について問い合せ
- 代理店の担当者と打ち合わせ
- 代理店が採用計画を提案
- 代理店が取材を行って求人原稿を作成
- 採用企業が求人原稿案をチェック
- 内容に問題がなければ求人原稿を掲載
問い合せから求人原稿掲載にかかる期間は最短で1週間です。掲載のタイミングは、毎週水曜日・金曜日となっています。求人原稿掲載後は、書類選考や面接などを実施します。応募者の管理は、リクナビNEXTの管理画面で行えます。
リクナビNEXTで採用活動を
この記事では、リクナビNEXTの概要と強みや注意点などを解説しました。同サービスは、社会人を対象とする転職サイトです。採用企業から見た強みは、日本最大級の会員数と企業規模を問わず情報が表示されることといえるでしょう。幅広い企業に適した転職サイトと考えられます。掲載料金は、募集エリアや掲載期間で異なります。興味のある方は、代理店などで相談してみてはいかがでしょうか。
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[2] 出典:リクルートダイレクトスカウト
[3]出典:Google Play「転職はリクナビNEXT/求人の豊富な転職サイトで仕事探し」
[4][11] [16]出典:リクナビNEXT「【公式】中途採用ならリクナビNEXT|採用決定数NO.1|<企業向けサイト」
[5] 出典:マイナビ転職「【公式】マイナビ転職掲載のご案内|求人広告・中途採用支援のマイナビ転職 お問い合わせ窓口」
[6] 出典:doda「doda会員レポート」
[7] 出典:リクナビNEXTエージェントNetwork「リクナビNEXT エージェントNetwork・リクルートダイレクトスカウトのご案内|人材採用・求人広告・人材紹介のリクルート」
[8] 出典:採用成功ナビ「日本最大級の登録者数」
[9] 出典:リクナビNEXT「従業員数:11~100名の求人」
[10]出典:リクナビNEXT「従業員数:~10名の求人」
[12]出典:オリコン顧客満足度ランキング「転職サイト」
[13]総務省「日本標準産業分類(平成25年10月改定)(平成26年4月1日施行)-目次」
[14]出典:株式会社リクルート「リクナビNEXT エージェントNetwork・リクルートダイレクトスカウトのご案内」
[15]株式会社リクルート「リクナビNEXTではどのくらいの期間で採用できますか。」
[16]株式会社リクルート「リクナビNEXTの掲載料金」